2月8日に福島県猪苗代町に昨年6月にオープンした美術館「はじまりの美術館」にいってきました。
きかっけはこの美術館を設計した竹原義二さんが住宅専門雑誌 住宅建築2月号の特集で取り上げられることを記念して行われた講演会に参加すべくいってきました。
建物は新築ではなく、築120年の使われなくなり、しかも震災の影響を受けた蔵を改修したものです。
長さは約36メートルもある梁を補修したシンプルな切妻屋根の外観です。
外壁は自宅でも採用した火山灰を利用した左官仕上げと焼杉の板を張ってあります。
屋根はチタン合金です。このチタンの板金を加工できる職人が地元にいなくて郡山市からきてもらったそうです。
アプローチに立っている建物を示す看板。
シンボルである大きな梁と新旧入り混じった構造材が印象的です。もちろん地元の材料です。
展示のための小部屋があり、鉄骨をつかったりして一部はシャープな納まりも見受けられました。
講演会で座った椅子です。
横につなげていくとベンチになります。
筋違いでななく、貫を通して揺れに対応します。もともと土台の無い石場建てという構法で建っていますので、地震が来たときは揺れを吸収するような免震という昔ながらの知恵をそのまま生かしています。
大工が大活躍した現場です。随所に匠の技が見られます。
床暖房がしてありました。床も色々な仕上げがしてありました。多くの樹種を竹原さんは使います。この木は地元の唐松。字も猪苗代町の人口とほぼ同じ数を敷き詰めてあり、実際、町民の方が埋めたそうです。
建物の説明ばかりでしたが、ここは様々なアート作品が展示してあります。また、ただの美術館ではなく、ワークショップやイベントができるようなスぺースとなっていて地元の人が活用できる建物になっています。カフェもありますよ。
近くにお寄りの際はお立ち寄りください。今回は時間がなくて食べれませんでしたが、敷地内にうどん屋さんもあります。
竹原さんについては発売中の住宅建築2月号をご覧ください。