冬の訪れとともに、体調を崩しやすい季節となりました。早速、長男、妻と風邪をひきました。
皆様気をつけてください。手洗いが重要です。
今回、ご紹介するのは福島県会津若松市の飯盛山にあります国の重要文化財 さざえ堂 です。
さざえ堂は寛政8年(1796年)に建設された高さ16.5m、六角三層のお堂です。
正式名称は「円通三匝堂(えんつうさんそうどう)」といいます。
当時飯盛山には正宗寺(しょうそうじ)というお寺があり、その住職であった僧郁堂(いくどう)の考案した建物です。
かつてはその独特な2重螺旋のスロープに沿って西国三十三観音像が安置され、参拝者はこのお堂をお参りすることで三十三観音参りができるといわれていました。
また、上りと下りが全く別の通路になっている一方通行の構造により、たくさんの参拝者がすれ違うこと無く安全にお参りできるという世界にも珍しい建築様式を採用したことで、建築史上その特異な存在が認められ、平成8年に国重要文化財に指定されました。
堂々した構えの入口。
右回りに上がっていきます。
途中にはたくさんのお札などがあります。
てっぺんの天井はこんなつくりになっていました。
屋根の納まり。
この独特な形状は六本の中心の柱を囲むように同じ数の6本の柱を駆使して、2重螺旋のスロープを描くような構造のためです。つまり、内部動線というか使い方と構造がみごとにマッチした建物で、当時の大工の技術と熱意が感じられます。
最近の建物はこの構造の力強さ、力の流れの大きな特徴がみられないものが多くなってきたと思います。ないわけではないです。特に住宅は、断熱材の厚さの確保、規格のサッシや建材の採用、費用面において、ますますその傾向が大きくなり、日本建築の特徴である屋根も最近のモダニズムの傾向と共に、影を潜めているように見えます。私の考えが古いのかもしれせんが、きっと引き継がれたものにはある意味があり、それを省くことなく、現在に合った解釈を提案したいと考えています。
今回は少し難しい感想となりましたが、考えは至って簡単に、無駄がないようにしたいと思っています。