浜松市にある秋野不矩美術館を訪ねました。
基本設計は藤森照信さん。建築の歴史にも詳しい方で、好きな建築家の方なので著書も数冊読みました。
基本はRC構造ですが、一部木造となっています。
高い場所にある為、駐車場まで坂道を車で登って行きます。
砂利を敷いただけのアプローチ。建物を見ると皆さんが俗にいう藤森ワールドが感じられます。
角度を変えてみた外観。スレートの屋根に黄色い漆喰と木の板の外壁は織りなす雰囲気と曲線が優しい感じの印象を受けました。
杉の板も時間共にシルバーグレーに変わり、味わいがでています。上の板と下の板を段差をつけて、水が切れるように張ってあります。
エントランスをはいった受付ホールの様子。展示物を見るために靴を脱いで板の間にあがります。設計者の意図なのか、作者の雰囲気を踏まえてのことかは分りません。
見上げると三角のトップライトがありました。
内装のテキスチャー漆喰にわらを混ぜてあります。
外装のテキスチャー。表情のある仕上げです。
2階に上がる階段の床は三和土。
上を見上げるとこんな感じ。ここではRC造の力強さが感じられました。
2階のベランダで一息。
秋野さんについてはここの美術館へ訪れるまでは知りませんでした。
建物のと同じように優しい雰囲気の作品が展示されていました。
トイレの男女の表示も手作りで出来ていて、建物全体に多くの手仕事が感じられる建物で包み込まれるような思いをしました。
やはりそれは素材が持つ表情や色が決して均一でないことだと思います。
好みとしても分れるところでしょうが、私はとても好きな建物でした。
包むような建物。このキーワードをもとにこれからも家づくりの課題として取り組んでいきたいと思います。